アップルゲートセルロース断熱の違い
ほかのセルロース断熱との違い
セルロースファイバーを使った断熱材は、アップルゲートセルロース断熱以外にも多数存在します。セルロースを使う断熱なら、どれもほとんど同じ様なものだと思われるかもしれません。しかし、当社が扱うアップルゲートセルロース断熱は、ほかのセルロース断熱と大きな違いがあります。ここでは、その違いについて紹介していきたいと思います。
まずは施工方法です。多くのセルロース断熱は吹き込み式を採用しています。吹き込み式とは、柱と柱の間にシートを張り、その間にセルロースファイバーを押し込めていく工法です。シートの支えによって、セルロースで隙間を埋めることを可能とします。ですので、シートにたるみがある場合には、時間の経過とともに中のセルロースが自重により下へ下り、隙間が生じてしまいます。このことにより、断熱効果、調湿効果が損なわれることは想像に難くありません。
一方、アップルゲートセルロース断熱は吹き付け式を採用しています。吹き付け式とは、柱と柱の間にセルロースファイバーをそのまま吹き付けて断熱層を作る工法です。シートを使わずに、なぜ隙間を埋めることが可能なのか、その秘密はセルロースファイバーの違いにあります。アップルゲートセルロース断熱の原料はアメリカの新聞紙です。アメリカの新聞紙はバージンパルプであるため、繊維が長く、触ってみるとふわふわしています。繊維が長いことで、それぞれが絡み合い、自立し、自重沈下しない断熱層を作ることができるのです。
日本の新聞紙との違いは?
なぜアメリカの新聞紙を使うのか?その理由は、日本の新聞紙やダンボールとの違いがあるからです。まずは、繊維の長さの違いです。日本の新聞紙は繊維が短く硬さがあります。先ほど述べた様に、アメリカの新聞紙は繊維が長く柔らかいのが特徴です。触って比べてみるとその違いは歴然です。
また、日本の新聞紙は再生紙の製造過程で化学処理を行なっています。日本の新聞紙は時間が経ってもなかなか変色しませんが、アメリカの新聞紙は黄色くなるのは、そういった科学処理を行っていないことが理由に挙げられます。アップルゲートセルロース断熱がアメリカの新聞紙を使うのは、上記の様な理由から、残念ながら日本の新聞紙を使うことができないからです。
接着剤を使いません
アップルゲートセルロース断熱は、アップルゲート社が開発した専用の機械を使ったウォールスプレー工法を採用しています。セルロース断熱剤を霧状の水の中を通過させ、風圧をかけて壁に吹き付けていくのが特徴です。また、自然素材であるコーンスターチを接着剤の役割として使っています。このことにより、吹き付け面および両側の間柱でしっかりと固定され、自重でずり落ちない断熱層が作られます。
接着剤を使わずに、このような施工ができるのはアメリカの新聞紙を使用しているからです。また、繊維同士がしっかりと絡み合うため施工後にホコリが舞うこともありません。水を使うことで、なかなか乾かないのではと不安を抱かれるかもしれませんが、実際は木材の調湿機能で起こる湿り具合程度であり1週間ほどで完全に乾きます。その後は自重沈下はもちろん経年劣化も起こらず、カビもつかないためメンテナンスが不要となります。
アップルゲートセルロース断熱について